セルフメディケーションで
過敏性腸症候群(IBS)の改善を
-生活習慣改善と食事療法-
過敏性腸症候群(IBS)と生活習慣改善・食事療法
過敏性腸症候群(IBS)の改善に向けて、薬の服用と併せて生活習慣改善・食事療法が大切です。
■過敏性腸症候群(IBS)の改善までの流れ
症状が改善した後も、心身の健康のために、正しい生活習慣を無理なく継続していくことをおすすめします。
生活習慣改善のポイント
※「健康づくりのための運動指針2006(エクササイズガイド2006)」(厚生労働省)一部引用
身体機能を正常に保つには、24時間のサイクルの中で、食事、運動、仕事・勉強、睡眠、休息などの生活バランスを取ることが必要です。
しかし、持続するストレスは、日々の生活バランスを乱します。睡眠や休息などが十分にとれていないと、新陳代謝の機能が低下するため、ストレスの抵抗力も低下してしまいます。
身体機能の正常化は、精神安定へとつながります。
ここでは、乱れた生活バランスを改善する5つのポイントをご説明します。





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適度な運動は、体の緊張を解きほぐします。
日頃、運動不足を感じる方は、1日15分程度の運動から始めてみましょう。■ストレッチ
運動習慣のない方は、突然激しい運動を行うと体を痛めることがありますので、ストレッチから初めてみてはいかがでしょうか。体の柔軟性を高めるのに効果的です。また、運動を始める前の準備運動・整理運動としても活用できます。
基本
・呼吸を止めない
・20~30秒程度かけて、ゆっくり伸ばす
・無理をしない。痛いと感じない程度に適度に伸ばす
・ストレッチングする部位の筋が十分伸びている感覚を意識する
・反動をつけたり押さえつけたりしない軽い体操
緩やかですが、大きな動きで筋や関節をほぐします。
(1)膝の屈伸
(2)浅い伸脚
(3)状態の前後屈
(4)体側
(5)上体の回旋
(6)背伸びの運動
(7)手首・足首の回旋
(8)軽い跳躍
(9)深呼吸
ストレッチング
20秒程度ゆっくり伸ばすことで、筋や関節をほぐします。
足-(1)ふくらはぎ
足-(2)大腿部背面
足-(3)大腿部前面
足-(4)大腿部内側
体幹-(1)臀・腰部
体幹-(2)上背部
体幹-(3)頸部
肩・腕-(1)肩
肩・腕-(2)上腕
肩・腕-(3)手首
■ウォーキング
ウォーキングを始めて15分から20分程度で、βエンドルフィンが分泌されます。このβエンドルフィンは、気分の高揚・幸福感などが得られる物質で、気持ちを落ち着けるなどの作用があります。
いつでも楽しく仕事や勉強ができればよいのですが、頑張ってもうまくいかない時があります。
そんな時、とにかく無理を続けないことが大事です。寝不足の場合は睡眠時間を確保することと、深い眠りにつくことが大切です。
自身の睡眠状態をチェックして、睡眠不足の解消に役立てましょう。活動の合間に、休息をとるようにしましょう。
そして、1日の中で、ストレスから離れ落ち着いた時間と場所を積極的に確保するよう意識してみてください。お湯に浸かることで、毛細血管等が広がり、血行がよくなります。自律神経にも良い影響があり、内臓の働きを助ける作用もあります。
毎日忙しくて手軽なシャワーだけという方も、適度な入浴をおすすめします。
食事療法のポイント
最後に
ちょっとした生活習慣の改善が、ストレスとの上手な付き合いに結びつくこともあります。
自分にあった改善方法を見つけて、日常生活に取り入れてみましょう。
しかし、セルフケアが負担になる時は無理せず中断し、気がかりな事があればかかりつけ医にご相談ください。